日差しの厳しい季節になってきました。多くの女性が日焼け対策や日焼け止めに気を使われていることと思いますが、そもそも太陽の光は人体の健康においてどのような役割を果たしているのでしょうか?
2種類の紫外線の特徴
地上に降り注ぐ紫外線には、主に2つの種類があります。
紫外線A波(UV-A)
- B波よりも波長が長い光
- B波が少なくなる冬に多くなる傾向
- じわじわと日焼けによる肌の黒化を引き起こす
- シミ、しわの主な原因
- ガラスを通過する特性を持つ
紫外線B波(UV-B)
- 波長の短い光
- 夏に多くなる
- 日焼けによる肌の赤みや火傷のような即効性の症状を引き起こす
- ガラスは通過しないが、波長が短いため乱反射しやすい
- 日陰にいてもA波よりもB波が届くことが比較的多い
興味深いことに、夏の強い日差しによる赤みやヒリヒリ感から「夏場=強い紫外線」というイメージを持ちがちですが、実は冬場の紫外線A波の方が美肌への長期的な悪影響が懸念されるという指摘があります。
太陽光とビタミンDの重要な関係
太陽ビタミンの生成メカニズム
太陽光がなければ植物は育たず、自然の連鎖が崩壊し、結果的に人類も生存できません。人体も過去何万年にわたって太陽の光を受けながら生き延びてきました。
皮膚が紫外線B波にさらされると、体内でビタミンDが生産されます。この栄養素は非常に貴重であることから「太陽ビタミン」と呼ばれています。
現代女性のビタミンD不足の深刻さ
強健ラボの記事によると、過剰な紫外線対策がビタミンD不足を引き起こしている可能性が指摘されています。
理想的な血中濃度と現実のギャップ
- 理想的な濃度:血液1mlあたり40~70ナノグラム
- 多くの女性の実際の濃度:わずか10ナノグラム
ビタミンDの特殊性
- 必須栄養量の80~90%が太陽を浴びることで体内生成される
- 食品(シラスやイワシの天日干しなど)からの摂取は限定的
- どんなに完璧な食事でも、紫外線を浴びなければ不足状態になる
ビタミンD不足の症状と該当する人々
主な症状
- 骨や筋肉の軽い痛み、朝の関節の動かしにくさ
- 進行すると骨軟化症や小児のくる病のリスク
- 骨折や側弯症、骨粗鬆症のリスク増加
- 高齢者では寝たきり生活につながる可能性
- 気分やテンションが上がりにくい
- 頭に汗を多くかく(ビタミンD不足の症状の一つ)
ビタミンD不足になりやすい人
- 50歳以上:ビタミンD生成能力や腎機能の衰退
- 肥満の人:血液中のビタミンD濃度が薄くなる
- 肌の色が濃い人:天然の日焼け止め効果でビタミンD生成が弱まる
- 消化器系疾患を患っている人:腸でのビタミンD吸収が困難
対策:1日15分の日光浴の必要性
強健ラボでは、ビタミンD不足を防ぐために1日15分の日光浴が必要だと提唱しています。
紫外線対策への疑問視
記事では、現代の紫外線有害説に対する疑問も提起されています。
実体験に基づく観察例
ある女性の体験談として、以下のような事例が紹介されています:
化粧品を使わない友人の例
- 大変色白で、きめ細やかな肌
- 成人式以外は化粧をしたことがない
- 日焼け止めすら使用しない
- 化粧水も持っていない
- しかし、シミ、シワ、毛穴が一つもない
- 妊娠・出産後もツルピカ肌を維持
化粧をしない親戚の例
- まったく化粧をしない
- シワが全くない(シミはある)
- 一方、化粧をマナーとする母親には年相応のシミ・シワがある
考察:化粧品の長期的影響
これらの観察例から、記事では「紫外線そのものよりも、実は紫外線防止クリームや化粧品が長期的な悪影響を生み出している可能性」について言及されています。
まとめ
強健ラボの記事は、現代の紫外線対策の常識に疑問を投げかけ、太陽光の健康における重要性を再考することを提案しています。特にビタミンDの生成における太陽光の不可欠な役割と、過度な紫外線対策がもたらす可能性のある健康リスクについて注意を喚起しています。
ただし、これらの情報は一つの視点として参考にしていただき、個人の肌質や健康状態に応じて、専門医との相談も含めた総合的な判断が重要です。
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