日焼け止めの主要成分とその分類
市販されている日焼け止めの有効成分は、大きく2つのカテゴリーに分けられます。
紫外線吸収剤
- セバメド
- メトキシケイ皮酸オクチル
- ジメチルPABAオクチル
- t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
- オキシベンソン
- メギゾリル
- パルソールA
- グアイアズレン
- パラアミノ安息香酸エステル
- サリチル酸フェニル など
紫外線散乱剤(拡散剤)
- 酸化チタン
- 酸化亜鉛
- 酸化セリウム
- カオリン
- タルク など
これらの成分は、市販品の99.9%に使用されているとされています。
化学成分への懸念
特に酸化チタンについては、食品添加物として認可されており「毒性はない」とする見解もある一方で、一部の研究者からは健康への影響が指摘されています。日本では食品に使用する場合、着色目的のみに限定されています。
また、化学系の日焼け止めクリームが肌の常在菌に与える影響についても議論があります。肌の常在菌は、紫外線やウイルスから身を守る重要な役割を果たしているとされています。
実際の使用例から見える課題
ある相談事例では、長年にわたって徹底的な紫外線対策を行っていた中学生が、かえって肌の黒ずみやそばかすに悩まされるという現象が報告されています。これは化学系日焼け止めの長期使用による影響の可能性が示唆されるケースとして注目されます。
天然成分による代替案:ケルセチンの可能性
玉ねぎの外皮に含まれる「ケルセチン」という成分が、日焼け止め効果を持つことが実験で確認されています。
ケルセチンの紫外線カット効果
- UV-B:76~89%遮断
- UV-A:52~74%ブロック
- 使用濃度:わずか0.01%
これらの数値は、分光光度計による測定結果に基づいています。
手作りケルセチン日焼け止めの作り方
- 玉ねぎの外皮を煮出して濃縮液を作る
- 以下の比率で混合:
- 玉ねぎ煮汁:1
- グリセリン:1
- 浄水:5~10
注意点
- 防腐剤が含まれていないため、冷蔵庫保管で10日程度で使い切る
- 海水浴など長時間の使用には、ごま油を少量加えると持続性が向上
まとめ
市販の日焼け止めには多様な化学成分が使用されており、それらの安全性については様々な見解があります。一方で、天然成分を活用した代替案も存在します。
日焼け止め選びの際は、成分表示をよく確認し、自分の肌質や使用目的に合った製品を選択することが重要です。また、天然成分を使った手作りの日焼け止めに興味がある場合は、十分な情報収集と自己責任での判断が必要となります。
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